皆殺し編オワタ\(^o^)/

やっと世の中に追いついた気分です。
話としてはひと段落したようなので、各編について簡単に感想でも。以下当然ネタバレを含むのでご注意。

純粋にサスペンスものというか。あまりに得られる情報が少ないのと、視点が非常に主観的なのでこの話だけで推理できることはそうないと思った。とにかく「変化」が突然すぎて何もわからんうちに話が終わってしまった印象。
というか、「薬物」や「精神障害」という要素が入り込んでくるとこの手の話は結構何でもアリになりやすいので、理詰めで一意解を求めるのはかなり困難なタイプだなということだけはなんとなくわかった。

同じ世界を違う視点で見るのかと思いきや、舞台だけが同じでまったく違う世界を描くのがひぐらしなのだと読者が理解する2話目。初めのほうは本当に実在するのかもあやしい「詩音」の存在によってだいぶ煙にまかれる。とにかく自分の興味は、祭具殿に侵入したときに、富竹と詩音にだけ聞こえた「音」の正体にだけ絞られてしまって、魅音(詩音)の御三家殺しについては結構流した気がする。そこそこ鬱入ったけど。キーパーソンである北条悟史の情報が少ないので動機や背後関係から詰めるのはきついよなー。

鬱ゲー。
とにかく中盤から終始鬱。それでいて最後の破滅っぷりはなかなかすごいが、この時点ではまだこの難問に対してどれほど面白い解が用意されているのだろうと期待がより膨らむ感じで楽しめていた。この大災害が実は全ての世界で最終的に発生しているということを想像できた人だけが、本家の解答と一致したわけだ。これはさすがに難題だと思う。
ちなみにこの回で俺の最萌えは沙都子に確定。野菜炒めは至高のメニューに昇華された。
それゆえ大災害で村が全滅したことよりも沙都子たんに拒絶されたことのほうが当然ショックですたw

古手梨花の二重人格性を明示しておくだけの回では?それと予知能力。あと赤坂の雀力w

これは綿流し編のほとんど直接解といっても差し支えないだろう。
巧妙な双子トリックは単純によくできていて面白いと思った。でも一番の見所はやっぱり詩音の哀しい暴走ですね。泣きゲー鬱ゲーと見ても結構秀作なのでは。地下の井戸の底に悟史がいると思って詩音が飛び込もうとするシーンは全編通して一番グッときた。
そのわりにこの感想文、心がこもってなくね?

これは一応鬼隠し編の間接解という位置づけでもあるのかな?
終わり方がスカッとしてて大好き。爽快。圭一が並行世界を認識するようになって、ああとうとう化けの皮を剥いだな竜騎士07!とオモタ。あとひぐらし全体で作者が主張している(と思われる)テーマが明らかになるわけだが、結局「仲間を信じろ」という安易で使い古された題目かー、と思う人も多かっただろうが、自分としてはここまで世を席巻した本作が主張するものが、実は本当に単純に原点に立ち返ったテーマであることになんだか意外で新鮮な気分だった。というかむしろ、こんな単純なテーマでここまで書けるのはやっぱり尊敬に値するわ。

舞台の全貌が明かされる最終解答。
途中まではこれまでにない超ハッピーな展開。というか俺は沙都子たんが元気でいてくれるならそれだけで幸sぐぎゃおぎょごげぎゃ(ryそして綿流しで頂上まで上り詰めた後、さあここからどう「皆殺し」にしてくれるのかなとほとんどの読者が恐れながらも期待したことでしょう。しかし意外なことにその後もゆるやかに上昇が続き、最後はやっぱり垂直降下したものの、それもそこまでの幸福を根こそぎ覆すような落差じゃなかった気がする。たしかに「皆殺し」にはされたけど、その敵が本物の「悪意」であったので、例えば目明し編で感じるようなやりきれない哀しさはない。むしろ次の世界へとつながる重大なヒント(というか答え)を得たわけだから、すっきり成仏だろこれ。
それにも増して問題なのはやはり明かされた舞台裏。
雛見沢症候群」、「東京」、「入江機関」と、これまで影形もなかった大きなピースがつぎつぎと発掘される。そして「羽入」というイレギュラーの存在。並行世界と時間逆行。
急によくあるエロゲみたいな設定になった気が
結局本家の示した解が、想像力の「質」ではなく「量」であったことはやっぱりちょっと残念だったかな。それゆえこの解も無数に存在しうる解の一つに過ぎないとおっしゃるわけだが、そりゃまあこれじゃあどっかで見た「正解率1%未満」も当然というか、むしろ100人いれば100通りの答えがあってしかるべき問題だから、そもそも正解という表現が不適切ってわけですね。けどそれでもやっぱり、うーーーん・・・・・・もっとあっと驚くような一意解がほしかった俺は理系だからですかね。


結論。推理を楽しみたいなら問題編4話だけでおk。でもやっぱりひぐらしは魅力的なキャラクターと楽しい掛け合いを味わってこそだから、そういう意味では全編やらんとねぇ。両立させたいなら、自分の納得する解を書くべし、と。それが全ての狙いなんでしょうね。
暇があれば自分なりの解も考えてみたいけど。以下はそれにも関連して、本編でも明確にされていない点を挙げてみた。

  • 鬼隠し編でレナが斧で圭一を襲ったのも圭一の疑心暗鬼による幻覚として片付けていいのか。
  • 同様に鬼隠し編の最後で魅音が注射器を持っていたのは、罪滅し編に示されたように圭一の幻覚として片付けていいのか。本当に注射器でなくただのマジックだったのなら、圭一がメモに貼り付けたそれを(メモごとでなく)誰かが持ち去る理由は何か。逆にもし注射器だったのなら、魅音らはその時点で「雛見沢症候群」について知っていたのか否か。
  • 綿流し・目明し編で悟史が東京行きの電車に乗るのが目撃された情報の真偽。
  • 祟殺し編で圭一が北条鉄平を殺したのは妄想だったのか否か。
  • 過去に沙都子のL5が発症した経緯。
  • 祟殺し編で圭一が抹殺されなかった理由。

他にもいくつかあった気がするけど忘れちまった・・・。結構間隔あけてやったからなあ。
それにまだ祭囃し編が残ってるんですがね。これはその名の通りハッピーに終わってくれるとうれしいなあ・・・個人的には。